コーヒーを美味しくするカップの選び方
- q-matsumoto
- 11月5日
- 読了時間: 5分
「いつもと同じ豆なのに、今日のコーヒーは苦い気がする…」という経験はありませんか?
豆も淹れ方も同じなのに、なぜ味が違うのか。
それは、「カップの形」のせいかもしれません。

ワールドバリスタチャンピオンの井崎さんの書籍「コーヒーを楽しむ教科書」には、このように書かれています。
「カップやグラスの飲み口部分の厚さや広がり具合、またカップの材質によって口あたり、香りの立ち方が変わり、飲んだ時の印象に影響する」
また、UCCなど、コーヒーの会社でもカップの違いが味に及ぼす影響が研究されています。
この記事では「コーヒーを美味しくするカップの選び方」をお伝えします。
カップの口径が味を変える
おそらくですが、この記事を読んでいる方のほとんどが
家に元々あったカップを使っていて、コーヒー用の物を使っている人は少ないのではないのでしょうか?
苦味を強く感じた日はティーカップのような、口径(カップの直径)が広い器でコーヒーを飲んでいませんでしたか?

口径が広いカップは冷めやすいため、苦味を感じやすくなります。
人間は温度が低くなるほど苦味を感じるそうです。
同じ豆でコーヒーを淹れても温度が低くなると「なんだか今日は苦いかも…」と感じる要因の1つです。
冬の時期は飲み頃を逃さないように特に気をつけましょう。
カップの飲み口が味を変える
カップの口径に加えて、飲み口の形状と厚さもコーヒーの味が変わるポイントです。
飲み口の形状
口径が広いカップでは、飲み口が外側に広がっている形状が多く見られます。
そのため、コーヒーが口全体に広がりやすく、舌全体で酸味や甘味の印象を強く感じやすくなります。
反対に、口径が狭いカップでは、飲み口がすぼまっている(内側を向いている)形状が多く、
舌がコーヒーと接触する箇所が限定的になります。
そのため、濃縮されたように脳が錯覚し、苦味やコクといった重厚な味わいが強調されるように感じます。
☕️ 飲み口が広がっている コーヒー液が舌全体に広がるため、細かい味わいがわかりやすくなる ☕️ 飲み口がすぼまっているカップ 錯覚によって苦味やコクを感じやすい |
飲み口の厚さ
飲み口の厚さも味に影響を与えます。一般的に言われている特徴をまとめてみました。
飲み口が薄いカップ
繊細な口当たりとなり、コーヒーの持つ酸味や複雑な味わいをクリアに感じやすい
熱が伝わりやすく、取っ手が無いと持ちにくい
割れやすい

飲み口が厚いカップ
どっしりとした口当たりとなり、苦味やコクといった重厚なボディー感を感じやすい
コーヒーの繊細な味わいを感じにくくなる傾向がある
温度変化が緩やか

昔ながらの湯呑みで浅煎りや中浅煎りのコーヒーを飲んでいる人はもしかすると、繊細な豆の違いを感じにくくなっているかもしれません。
新鮮な豆や初めて味わう豆は、クリアな風味を感じやすい薄いカップがおすすめです。
コーヒーの味わいが変わるカップのトリビア
カップの口径や厚さ以外にもまだまだあります。
ぜひ、実際に飲み比べしてみてください。
重さ
UCCの研究によると、カップの重さを認識した脳が、手からの情報を介してコーヒーも同様に、「重厚な味」「コクがある」と錯覚するのだそうです。
今日はコクが出ている、そんな日はいつもより重いカップで飲んでいるかもしれません。
カップ表面の質感
陶器のように、表面が滑らかなカップは甘く感じるそうです。
反対にザラザラしている感触は苦味を感じるそうです。
ザラザラの代表格は紙コップです。ぜひ一度、実験してみてください。
カップの高さ
高さのあるカップはカップを傾ける時に液面と鼻が近くなるため、香りを感じやすくなると言われています。
フルーティーなコーヒーを淹れる時は高さがあって、飲み口がすぼまっているカップを選んでみてください。
こんな時はどうする?カップの選び方
これまでコーヒーの味が変わるカップの要素をいくつか述べてきました。
シチュエーション別におすすめのカップをご提案します。
初めての豆を試す時
飲み口が薄いカップを使いましょう。
コーヒー豆の特徴を掴みやすいです。
また、いつも使っているカップの中から中間的な重さの物や、平均的な形状の物を選ぶと
カップを変えた時の比較がしやすいです。
苦味が気になる
いつもより軽めのカップを使う。
できれば陶器のようなツルツルした素材がおすすめです。
これで重量による錯覚を避けて、コクや苦味だけでなく、繊細な香りや甘みを感じやすくなります。
もっと香りを感じたい
高さがあるものか、くびれのあるものを選びましょう。(両方でもOKです)
マイカップを見直してより美味しいコーヒーを
コーヒーを飲む際のカップ選びで大事なポイントを5つにまとめます。
☕️ 口径の広さはコーヒーの温度変化に直結しており、口径が広いカップは冷めやすく苦味を感じやすくなる ☕️ 飲み口が外側に広がった形状は、コーヒー液を舌全体に広げ、酸味や甘味といった繊細なフレーバーを際立たせる効果があり、浅煎りなどの豆を試す際におすすめです ☕️ 飲み口がすぼまった形状は、液体が舌に当たる箇所が限定的なため、脳が苦味やコクといった重厚なボディー感を錯覚しやすい ☕️ 飲み口の厚さやカップの重さも味わいに大きく影響し、薄い飲み口や軽いカップは繊細な味をクリアに感じたいときに適しており、初めての豆を試す際にも有効です ☕️ カップの高さやくびれは香りを効果的に楽しむための重要な要素であり、フルーティーで華やかなアロマを最大限に引き出すためには、これらの形状を選ぶと良い |
新しいカップを買いたい人、断捨離したい人はぜひ参考にしてください!
何気なく使っているカップを見直して、コーヒーライフをもっと楽しみましょう♩
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